僕はずっと、「選挙」はとても大事だと思っていました。
選挙で選ばれた政治家は、私たち有権者の代弁者であり、正当に権力を持つ。
選挙は政治家をチェックする機会であり、また自分たちの意見を反映させる機会である。この意味で、選挙はある程度の頻度で、多ければ多いほど良いと思ってきました。
しかし、最近、その考え方に、すごく疑問です。
もしかしたら選挙はもっと少ない方が良いのかもしれません。
このように感じはじめたのは、今年6月の大阪の住民投票からでした。
惜敗した維新の党の橋本最高顧問は引退を公言し、当時代表だった江田憲司氏も代表を辞任し、現在の松野頼久氏が代表に就任しました。
泥沼化している維新の分裂劇に、辟易している方も多いと思いますが、この分裂劇は、6月の住民投票からのものでした。
さらに、この泥沼がどんどん長くなっているのも、今月22日の大阪W選挙に向けての影響も大きいでしょう。
ただでさえ混乱している政局ですが、今月22日に予定されている大阪W選挙でさらに混乱しそうです。
大阪では維新VS自民・民主・共産という図式が出来上がっていますが、国政を見ると、与党である自民に対して野党である民主や共産が反対しています。
国と自治体では政局が違うことは理解した上でも、大阪という大都市で、かつ、橋下徹というキーマンがいる選挙の影響は、国政にも及ぶでしょう。
余計に政局が混乱することが目に見えます。
これは維新だけではありません。次世代の党から松沢成文氏が離党したり、平沼赳夫氏が自民党に戻ったり、民主党の松本剛明氏が離党したり…と、年末は政党助成金の要件獲得のために毎年のように政局が動くのですが、それに加え、来年は参院選が予定されており、政局の動きに拍車がかかっているように思えます。
政治家の誰もが皆、再選を考えているわけでも、権力闘争に憧れているわけでもありません。高い志と、素晴らしいビジョンを持って行動し、政策を提案する議員さんを、僕は何人も知っています。彼らの仕事ぶりには、頭が上がりません。
しかし一方で、目先に選挙があり、また政局が混乱すると、そちらに目が行ってしまうことも事実でしょう。
もし仮に、選挙がもっと少なく、選挙に怯えずに行動できれば、もっと活躍できる議員の方々も沢山いるように思います。
間接民主制において、選挙は大事ですが、もっと大事なのは、「受かった後に何をするか」であることは間違いありません。
僕も政局を見るのは大好きなタイプですが、それだけに囚われないようにしていかなければと考えさせられました。
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