1月18日~19日にかけて、『Yahoo! みんなの選挙 2016年7月参院選、初の18歳選挙 データビジュアライゼーションを通じてみる世界と政治課題』が行われました。
前編(1日目)のレポートはこちら → 高校生が身近な課題をグラフにしたら、政治家に頼みたいことが見えてきた! Yahoo!みんなの選挙アイデアソンレポート(前編)
ポータルサイトYahoo! みんなの政治主催のこのイベントは、新たに選挙権を持つことになる18歳にフォーカスを当てたもの。高校生を対象とし、政治に関わるデータを収集・解析することを通して政治を身近に感じてもらおうという試みです。18歳の心に刺さる優秀作品はプロがプログラミングをして、Yahoo! みんなの政治の特設サイトにアップロードされます。
今日は集大成のプレゼンテーションを行う2日目。高島高校3年生の皆さん、頑張ってください!
まずは最後のプレゼンテーションに向けて、1日目のデータの整理から。1日目にチームで決めた身近な課題について自力でインターネットからデータを探し、手書きのグラフにしていきます。グラフのテンプレートは都道府県ごとに分かれた日本地図と、散布図の2種類。
自分たちのテーマに沿ったテンプレートを使ってデータをプロットし、そこから考察を行います。そしてもちろん、発表内容も考えていただきます!2日目は最初から各チームにメンターがついて、しっかりアドバイスをしてくれました。
しかし、なかなか苦戦している様子。「定義がよく分からない……」「えー、これじゃ分かんなくない?」とところどころ悲鳴が聞こえてきます(笑)。皆さんが一生懸命なので、先生も時間をプラス5分してくれました!
そして準備時間は終了。発表順をジャンケンで決め、プレゼンテーション開始です!
・「ポイ捨て」に関するデータが見つからなかったので、不法投棄について調べました。
・家電量販店販売額と店舗数が全国平均よりも多い都道府県は太平洋ベルトに集中しています。
・しかし、東京都は販売額、店舗数ともに全国平均より多いにもかかわらず、不法投棄はほとんどない。
→東京の不法投棄は近隣の県に流れているのではないか?
→3R(リデュース・リユース・リサイクル)を推奨したい!
・ブラック企業の定義が曖昧だったので、離職率について調べました。
・東日本大震災前(2007年)と後(2012年)で主要都市と宮城県(被災地代表)、全国平均の離職率を比較しました。
・調べたスポットのうち、東京以外では離職率が低下していました。
→良く見れば雇用が安定してきた。視点を変えると、仕事をやめづらい日本になっている!?
・各都道府県の平均賃金と最低賃金を調べました。
・地域別に都道府県地図を色分けしました。
→各都道府県の最低賃金と平均賃金の差が少ないことは問題だと思います。
・たばこの税収は変わっていない。
・たばこを吸う人は減ってきている。
→近年たばこの税率が上がったことが関与している可能性。
→もっと税率を上げれば、たばこを吸う本数が減るのではないか?
→1箱1000円にして、先生を健康にし、においに苦しむ生徒を救おう!
・高齢化率が高い都道府県は病院の数が多い傾向がある。
・その一方で、岩手県のように、高齢化が進んでいるにもかかわらず病院の数が少ない県もある。
→岩手県のような高齢化率の高い県に病院が不足しているのは問題だ。
→そういう県には病院を増やしてほしい!
全チームの発表を終えたら、ポストイットに最も自分の心に刺さったチームへの投票を行います。大人の審査は一切なし!優秀作品も自分たちで決めます。
そして開票です!一票開けるごとに歓声が湧きます。最も票を得たのは、25名中9名から得票した「たばこ問題」チームでした。おめでとうございます!学校の先生という身近な対象を例にあげて考察し、具体的な解決策を提案することで、説得力のあるプレゼンテーションができていました。
たばこ問題チームのデータビジュアルは実際にプロがプログラミングを行い、Yahoo! みんなの政治特設サイトに掲載される予定です。
ゴミのポイ捨てチームメンバー:たばこ問題チームのように課題や伝え方を身近なところまで落とせたら聞く側も理解が進みますし、実際にたばこ問題チームはそうしたことによって票も得られたと思います。
―参院選、行ってくれますか? 「行きます!」
たばこ問題チームメンバー:テーマ決めアイデアソンの時点から、先生のたばこの臭いに着目していました。身近な課題を政治の課題として考えたのは初めてでした。なかなか難しいことですが、今後もこういう考え方ができるようになりたいです。
―参院選、行ってくれますか? 「はい!」
高島高校社会科・大畑教諭にコメントをいただきました。
「このイベントのねらいは、現代日本の課題を自分視点で調べて、仮設を立て、解決策まで提案すること。政治に関心を持ってもらうだけでなく、このスタイルは大学での学びにも活きてきます。なかなか高校生ではこのような実践的な授業は行われなく、座学に偏っていました。この1年間、政治・経済の授業ではアクティブラーニングに力を入れてきました。(具体的には?)政策を比較して大阪W選の模擬投票をしたり、選管の方にお話を聞いたり、Youth Createの原田さんに講演をしてもらったりしました。とは言えこれまではこちらが渡した資料をもとに授業をしてきました。今回生徒が自分でPCを使って調べて、データ収集・解析を行えたことはメリットのひとつであると思います。」
高島高校3年生の皆様、先生方、運営スタッフの皆様、ありがとうございました!
■開催概要
『Yahoo! みんなの選挙 2016年7月参院選、初の18歳選挙
データビジュアライゼーションを通じてみる世界と政治課題』
主催: Yahoo!みんなの政治(ヤフー株式会社)
運営: 株式会社ギブリー
協力: 早稲田大マニフェスト研究所 、E2D3.org(Excel to D3.js)
会場: 東京都立高島高校
■今後のイベントスケジュール(予定):千葉県立高校(1月25日、1月27日 )、東京都内私立高校(2月3日、2月10日)、大阪府立高校(2月9日)、千葉県立高校(2月13日)、千葉県立高等学校(2月21日)、東京都内学習塾(2月19日、2月26日)
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